人とのご縁で始まったお店づくり
高校卒業後は東京の美容学校へ通い、そのまま美容師として東京で働きました。息子の誕生をきっかけに長野に戻ることになりましたが、もともと長野でお店を経営するつもりは全くありませんでした。ある時、知り合いから以前の店舗の家具などがそのまま残った居抜き物件を紹介していただきました。せっかくいただいたご縁なので、やってみようかという気楽な感じで美容室を始めることになりましたね。
昔から人が集まる場所や、人と関わることに喜びを感じていました。また、経営をしていく上で、常に周りの人に助けられています。お店の運営は仲間たちがいてこそ成り立っています。自分ひとりでは当然無理です。だから企業理念を「どこまでも、ひと。」としています。人を大切に考え、Loputに携わるすべてのお客様、スタッフにそれぞれの夢や想いを形にして叶えられる、やりたいことを実現できる。そんな会社でありたいと考えています。
美容師を目指したきっかけ
幼い頃は、学級委員長やキャプテンに自ら立候補するような、外向的な性格でした。生き物が好きで、大学進学を目指しましたが全部落ちてしまい、親からは浪人はせずに手に職をつけるように言われました。その時私にあった選択肢は、料理学校に入るか美容師になるかの二択でした。高校時代は東京に洋服を買いに行ったりしており、おしゃれには興味があったため、美容師を目指すことを決めました。なんとなく美容師を目指したような感じもしますが、心の奥底には美容師になりたい気持ちや好きという気持ちがあったような気もしています。
かっこよくありたいという想い
美容師になるまでの練習期間は、とても過酷なものでした。終電を過ぎてからも練習に励み、朝も始発で来て練習をするという繰り返しでした。買い出しを任された時は、戻らずにこのまま帰ろうかなというやめたい気持ちと葛藤していましたね。けれど、そこでやめずに続けられたのは、逃げることはカッコ悪い、かっこよくありたいという気持ちがあったからです。そんな想いで、これまで続けてくることができました。
一時期は、お客様に返すお釣りもないほどお金に困っていました。そのような困難を乗り越え、お店を創業して今年で13年目になります。最初に雇ったスタッフが辞めていないままお店を続けられていることがとても嬉しく、ありがたく感じています。
スタッフとの時間共有を大切に
結婚や出産・子育てなど、女性にはターニングポイントが様々あり、それらに左右されてほしくないと思っています。なので、私の会社では、家庭の事情や子育ての時間に合わせて働き方を変えてもらえる自由出勤の形をとっています。また、スタッフと時間を共有することを大切にしていて、一緒にご飯を食べたり、スタッフの誕生日会や目標達成のお祝い会をしたりするなど、一緒にいる時間を多く作ることがうちの社風でもあります。
やりたいを応援したい
多店舗経営したいという想いではなく、スタッフのやりたいを応援したいという想いで、現在複数の店舗を経営しています。きっかけは、美容師ではなく違う形で会社に残りたいというスタッフの存在でした。そのような意見を持ったスタッフの想いに応えるために、美容室だけでなく、まつげサロンや訪問美容などのサービスの実現をしました。今後は、現在ある社員食堂を店舗化し、一般のお客様にも来てもらえるようにすることを実現したいと思っています。また、来年の託児所の設置に向けて動き始めている途中です。私の方からスタッフに声をかける機会を作り、これからも社員のやりたいを叶える場を提供していきたいと思っています。
ひとが好きなスタッフが集まる職場
Loputの強みは、人の良さです。そのために、スタッフには笑顔とあいさつの徹底を伝えています。この二つができれば、どこに行ってもやっていけると思うからです。美容師としての技術があることは基本として、求められる美容師の正解はないと思います。美容室がたくさんあるということは、それぞれにお客様に合う美容師がいるということを意味するからです。その中でも、私たちの美容室では、想いやりがあるような方々と働きたいと考えています。お客様や同じ職場のスタッフなど、人と接することを楽しめる方々と働けることを楽しみにしています。
お客様だけでなく女性スタッフにも過ごしやすい環境を提供する。ひととのつながりを大切にしながら働いていきたい