上田市を拠点にホテル経営やスキー・スノーボード用品のレンタル・卸業を展開していた「バン・ワールド」が、地裁上田支部から特別清算開始命令を受けたことが分かった。帝国データバンク長野支店の最新情報によれば、同社の負債総額は約4億6千万円と報告されている。
【バン・ワールドの歩みと難局】
バン・ワールドは約60年前の1965年に個人創業を開始。その後、1991年に法人化を果たし、ビジネスを拡大。ピーク時の2014年9月期には売上高が約1億8300万円を計上していた。しかし、1997年の建物全面改装に伴う大型の債務と、新型コロナウイルスの影響を同時に受ける形となった。特に新型コロナウイルスはホテル部門に大きな影響をもたらし、2020年夏には営業を休止せざるを得なくなった。
さらに、21年にはレンタル・卸部門を事業譲渡。22年11月には株主総会を通じて会社解散の決議を下すという難しい選択を迫られた。
【まとめ】
長い歴史を持つ「バン・ワールド」の特別清算開始は、新型コロナウイルスの影響を受ける多くの企業の中でのひとつの事例となる。業界全体の先行きや、経済の回復を期待する声も多い中、このようなニュースは業界にとって大きな痛手となることは間違いない。