人を育てることが経営
大学卒業後は、大手企業に就職し多くのことを学ばせていただきましたが、中でも “人を育てる力”の素晴らしさを感じました。人材育成=経営と言われているように、会社に入ってきた社員一人ひとりのスキルをどう高めていくのかが重要です。社員が主体的にスキルを高めていきたいと思ってもらえるような、人を育てるシステム作りの大切さを感じました。
私の父親は創業者であり、いずれ私自身も家業を継ぐのだろうと意識はしていました。大企業の下で学び芽生えた「日本の中小企業をもっと元気にしていきたい」という気持ちから、会社を受け継ぐ思いがより具体的になったと思います。「自分が社長になったらこうしたい」という将来を思い描き、自分がその役割を担うべきであるという意思を持ちました。
”感動”を届けたい
あるお客様から、弊社の搾乳機を導入して搾乳作業の負担が減り、遠方からお嫁さんが来てくれたという嬉しい報告をいただきました。その後、弊社製品が設置された牛舎で、ウエディングドレスとタキシードを着た写真を届けてくださいました。お客様から感動体験を直接伝えていただいたことに大きな喜びを感じました。弊社は酪農製品から始まり、そこで培った技術を応用して産業機械も提供しています。そこに共通する思いは、お客様に寄り添い「感動を呼ぶ製品をつくる」という事です。
今の時代、お客様の多様なニーズに応える製品が溢れ、ものを買うことで得られる感動は薄くなっているのではないかと思います。しかし、創業当初は何もなかった時代で、毎日が感動の繰り返しでした。時代に関わらず「この製品を買ってよかった」とお客様に感動していただけることが、私たちの目指す姿です。
不況を経験して強くなる
私たちの会社は、幾度の不況を経験して強くなってきました。不況になると、社員は「会社がつぶれてしまうのではないか」という危機感を持つようになります。そこで、危機的な状況であることを社員と共有し、今私達が何をすべきなのかを一緒に考えます。社員一丸となり「会社をより良くしよう」とする意思のもと、危機感や緊張感を持つことで人は何倍もパワーを発揮し、行動へ駆り立てる原動力が湧き上がります。それらが不況に負けない私達の強みであると考えています。
若手社員の力を引き出すために
管理職には、自分の代わりとなるような人を育てることが仕事であると伝えています。また、若手社員の個々のスキルを高める上で、「若手社員と先輩社員とのバランス」が大事になってくると考えています。双方にそれぞれの強みがあり、若い人なりの力をどのように発揮させるのかを、先輩社員には常に意識しておいて欲しいと伝えています。そのために、若手社員が「やってみよう!」とチャレンジできる環境作りを心掛けています。
明るい気持ちで出社してほしい
学生時代はバンド活動を行い、ベースとギターを担当していました。メンバーの何人かは現在もプロで活躍しているほど、力を入れて活動していました。学生時代に戻れるなら、レコーディングをして本格的にデビューまでしたかったなと思います。現在は、皆さんに明るく元気に会社に来て欲しいという想いを込めて私が作詞作曲した曲を、毎朝流して社員に出社してもらっています。
今の学生の皆さんには、大学4年間という貴重な時間を、目的を持って過ごして欲しいと思います。自分は何をしたいのか、何のためにしているのか目的を明確にすることで、どんどんと前に進んでいけると思います。
社員と同じ方向を向いていく
私たちが将来どのような事業を行っているのかを示した技術のロードマップは、社員の誰もが見れるよう、社内に掲示しています。元々は非公開の情報でしたが、グループとして30年先の将来像を共有し、全社員に同じ方向を向いてもらうために、公開するという決断に至りました。どういう仕事を行っているのかをグループ社員に示して、公開したからには「後はやるしかない!」というモチベーション維持にもつながっています。
自分自身が何をやっていきたいのか目標を持ち、それが私たちの目指すものと合っている方々と働いていきたいと考えています。明確な目的を持っている人は、やはり行動力があります。「これがやりたい!」という主体性に溢れ、果敢に挑戦していただける方々をお待ちしています。
若手社員と先輩社員が一丸となって互いに成長しあう
社員一人ひとりがプロフェッショナルである会社