【倒産破産】長野市の佐藤測量設計社が破産手続きへ – 土木測量と建設コンサルタント業界の変遷

掲載日2023.3.3

長野市を拠点とする土木測量および建設コンサルタント業の佐藤測量設計社が、新潟地裁高田支部により破産手続きの開始が決定されました。この手続きは2月10日付で行われ、帝国データバンク長野支店と破産管財人の弁護士によると、同社の負債額は約7000万円に上ります。

佐藤測量設計社の歩み

1976年に設立された佐藤測量設計社は、長野県および長野市からの土木測量業務の受注を主体に、地域社会のインフラ整備に貢献してきました。ピーク時の2006年7月期には、売上高4366万円を達成しています。しかしながら、業界内の競争の激化と市場環境の変化に伴い、受注が低迷。2008年7月期には売上高が3288万円まで減少し、財務状況は悪化しました。

新規事業の挑戦とその結末

多角化を図るべく2010年にパン店の新規事業をスタートさせましたが、期待通りの成果は得られず、結局全ての事業を停止しました。2017年には休眠状態に陥り、いわゆる「みなし解散」に至りました。2022年12月には自己破産を申請、長年にわたる事業に終止符を打ちました。

業界と地域社会への影響

佐藤測量設計社の事例は、土木測量および建設コンサルタント業界、特に地方都市におけるビジネスの厳しい現実を浮き彫りにします。また、新規事業への挑戦が成功につながるとは限らないことの一例としても挙げられます。今後、業界や地域社会はこのような事例から何を学び、どのように進化していくのでしょうか。