八十二銀行（長野市）は9日、2023年度の4月から12月期の決算を公表しました。この期間には、2023年6月に完全子会社化した長野銀行（松本市）及びその子会社の7月から12月までの業績も含まれています。連結経常利益は、海外金利の上昇による資金調達費用の増加に伴い、前年同期比で14.3%減少し277億9200万円に。しかし、長野銀行完全子会社化時の「負ののれん発生益」の影響で、純利益は52.9%増の328億5100万円となりました。

八十二銀行単体のコア業務純益は、有価証券の利息配当金や貸出金利息の増加により12.7%増の308億3900万円を記録。長野銀行は、八十二銀行の会計処理や自己査定基準、有価証券運用方針への調整により、与信関係費用や国債等の債券売却損が増加し、損失1億7700万円を計上しました。

2023年12月末時点での2行合計の貸出金残高は、9月末から0.5%減少し6兆9263億円。預金残高は0.5%増の9兆3652億円です。金融再生法ベースの不良債権残高は9月末から18億円増加し1441億円、不良債権比率は0.03ポイント上昇し2.04%になりました。有価証券の含み益は1165億円増加し、5050億円となりました。

2024年3月期の連結業績予想は、経常利益210億円、純利益270億円と変更なしです。八十二銀行は長野銀行の完全子会社化を経て、地域経済への更なる貢献を目指しています。

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