新潟の運送大手マルソー、6億円売上の鋼材輸送バンノーを買収:2024年問題への対策

掲載日2023.4.10

新潟県三条市を拠点とする運送業界のリーダー、マルソーが、鋼材輸送を専門とする長野県佐久市のバンノーを買収することを明らかにした。2001年設立のバンノーは、4つの事業拠点をマルソーグループのエリア外に展開しており、これによりマルソーはサービス範囲を大きく広げることができる。

買収額は明らかにされていないが、3月31日付でバンノーはマルソーグループの完全子会社となった。バンノーの売上高は6億円にのぼり、過去にはマルソーグループのマルソー・トランスポートと協力関係にあった。

マルソーのこの買収は、事業のさらなる拡大だけでなく、2024年に予定されるトラック運転手の労働環境改善に関する新規制への対策としても位置づけられる。特に、一部の重量物輸送を外部に委託していたマルソーは、バンノーの取得により、その外注コストを大幅に削減する見込みである。

マルソー株式会社

新潟を拠点に物流サービスのパイオニアとして君臨するマルソーは、貨物輸送を核に、物流センターの効率的な管理・運営、そして3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)を駆使した業界トップのコンサルティング事業を展開。生活関連商材の物流の効率化を実現し、業界の発展に一役買っています。

特筆すべきは、マルソーの深い歴史。初代・渡邉寅次により大正2年(1913年)に渡邉運送部として創業されたこの会社は、二代目・喜一郎の元、昭和29年(1954年)にマルソーグループとして更なる飛躍を遂げました。100年を超える伝統を持つこの企業は、地域に根差した信頼の「継続企業」としてその地位を確立しています。

さらに、マルソーは物流サービスだけに留まらず、地域への貢献として学校給食の供給やゴミ収集運搬などの事業も展開。地域とともに成長し続けるマルソーの幅広い取り組みが、業界内外から高く評価されています。

有限会社バンノー

長野県佐久市を拠点に貨物輸送や産業廃棄物収集を主業務とし、車輌を多数保有する「有限会社 バンノー」。20年以上の歴史と共に、地域の物流業界での信頼を築き上げています。