上田市に本社を置く計測器製造大手HIOKIは、2023年12月期の連結決算を25日に発表しました。再生可能エネルギーや電気自動車（EV）の普及に伴うエネルギーおよびバッテリー市場向けの計測器需要が好調に推移しました。売上高は前年比13.9%増の391億5400万円、経常利益は13.0%増の82億3600万円、純利益は18.7%増の63億2900万円と、売上高および各種利益ともに過去最高を更新しました。

特に、エネルギー市場では太陽光発電設備の研究開発用途やEVシフトによる電力測定器の需要が好調であり、バッテリー市場でも計測器への需要が堅調でした。円安の影響も利益増加に寄与しました。

ただし、2023年12月期の途中からは中国向けの需要が弱含みました。HIOKIの巣山芳計取締役専務執行役員は「世界的にEV生産量の伸びが見込まれ、欧米市場でのバッテリー関連需要を取り込み、さらなる売上げ増加を目指したい」とコメントしています。

地域別売上高では、国内が前年比15.9%増の143億6800万円、アジアが6.0%増の179億7100万円、アメリカ（北米・中南米）が28.8%増の33億7400万円、欧州が45.2%増の26億9900万円と、各地域で売上が伸びています。

日置電機株式会社