長野を拠点に活動する建設業界のリーダー、北野建設(1866)の株価が注目を集めています。東証スタンダードに上場している同社は、近日中に年初来の高値を更新し、午前10時25分の時点で前週末と比べて378円、12.8%上昇して3325円で取引されています。
最近のこの急騰の背景には、3月31日の取引終了後の自己株式の取得枠の発表が影響していると考えられます。具体的には、発行済株式総数の6.73%、金額で12億円を上限とする40万株の自己株取得を決定。このニュースを受けて、取引の開始時点からの買い注文が増加しました。この取得計画は、4月3日から2024年3月29日までの期間で実施される予定です。
さらに、北野建設は2023年3月期の第3四半期累計の決算を2月9日に発表。売上高は585億9900万円で、前年同期比44.8%の増加、そして純利益は25億3100万円と、前年同期の3.7倍となる結果を記録しており、すでに通期予想の16億円を大幅に超える好調な業績を示しています。
また、1株純資産は12月末で6594円となっており、PBR(株価純資産倍率)は0.44倍。今回の株価上昇を受けても、PBRは0.50倍と非常に魅力的な水準にとどまっています。この動きは、投資家からの強い信頼を示すものと言えるでしょう。
北野建設
北野建設株式会社は、東京証券取引所上場の中堅総合建設会社で、高品質なものづくりを追求しています。1946年に設立され、現在の資本金は91億1649万円。本社は長野県長野市にあり、東京にも本社を構えています。代表取締役会長兼社長は北野貴裕氏。従業員数は560名。事業内容としては、国内外の建設工事、地域・都市・リゾート開発、再生可能エネルギー事業、ホテルや劇場、スポーツ施設の経営などが挙げられます。