双信電機(佐久市)は16日、東京証券取引所スタンダード市場での最後の株式取引を終え、17日付で上場廃止となりました。
終値は前日比1円高の479円、時価総額は81億9185万円でした。神奈川県大和市の釜屋電機が双信電機の完全子会社化に向けて株式公開買い付け(TOB)を実施し、成立していました。
歴史と成長
双信電機は1938年(昭和13年)に東京で創業し、1941年に岩村田町(現佐久市岩村田)に工場を開設、1944年に現社名となりました。2000年に東証2部に上場し、2002年には1部に市場変更、2003年に登記上の本店を東京から佐久市に移転しました。2022年4月の市場再編に伴い、スタンダード市場に移行しました。同社は工作機械や半導体製造装置向けのノイズフィルターなどを製造しています。
釜屋電機とグループ化
釜屋電機は台湾の電子部品メーカー、華新科技股份有限公司(ウォルシンテクノロジー)の傘下にあります。日本ガイシ(名古屋市)から保有株を取得し、2021年に双信電機をグループ化しました。今年3月から6月にかけてTOBを実施し、議決権ベースで92.6%の株式を取得しました。今月19日には残りの株式も取得し、完全子会社化する予定です。