赤地 正行

株式会社 杏花印刷
赤地 正行
MASAYUKIAKACHI

不屈の精神を持ち人のために尽力を惜しまず、いかなる時も目標に向けて行動し前進する社長

杏花印刷 赤地正行社長 「価値のあるものを作り提供したい」【長野市】

不屈の精神を持ち人のために尽力を惜しまず、いかなる時も目標に向けて行動し前進する、杏花印刷の赤地社長に、事業を通じての課題解決や被災後の苦労をどう乗り越えたかについてお話を伺ってきました。

インタビュアー
小川 愛海

刻々と変化していく状況の中を、臨機応変な判断・行動で成果や結果を導き出す。人のために尽力を惜しまず、価値のあるモノづくりをする。

目次

人生において大切なこと

私にとって「PDCAサイクル」というものは大きな意味をもっています。何かをする上で、首尾よく運べたらそのまま良いところを伸ばせますし、うまくいかなかったら何がいけなかったか検証し、改善に繋げていくことができます。売上という会社の目標や個人の目標に向け、決めたプランに対して行動し、実現できたのかできなかったのかを考えます。もし実現できたら目標を更に大きくし、実現できなかったら何がいけなかったのかを検証していく「PDCAサイクル」が自分の人生の教訓だと思っています。弊社の社員にも「PDCAサイクル」の大切さを知ってもらうために、プラン通りにいかなくても、何がいけなかったのか検証することが大切だと伝えています。

スポーツ少年から杏花印刷社長に

幼い頃から体を動かすことが好きで、中学校までは水泳、高校からは柔道部に所属していました。柔道では県3位まで進むことができ、あの頃の格闘技ブームも相まって、将来の夢は格闘家も考えていましたが、昔から先々代の祖父に「お前はここを継ぐんだよ」と言われていたので、将来はこの会社を継ぐのだろうなと思っていました。大学卒業後は、修行のために大手企業に就職する予定でしたが、会社の人手不足により急遽この会社に就職しました。

台風19号被災を通して触れられた周囲の支え

2019年の台風19号による千曲川の堤防決壊により、工場は浸水被害を受け、一階にあった印刷機や製本設備などが廃棄となってしまいました。このようなことが起こるとは微塵も思っていなかったので、ただ呆然と立ち尽くすしかありませんでした。しかし事が起きてしまった以上、何とかするしかないため、まずは片付けをしようと思いましたが、当時は被災時への備えも十分ではなく、どう対応していくか頭を悩ませました。そのような中、あるお客様が朝一番に軍手やスコップなどの備品をもってトラックで駆けつけてくれました。それ以降も続々とお客様や地元の同業者さんも手伝いに来てくれました。その中には、県外のお客様もいて「長野市が被災したニュースを見て心配だったから来た」と仰ってくださいました。事が起きたときに、良くも悪くもすべて自己責任、自分でどうにかしなければと思っていましたが、これだけ支えてくれる人が沢山いるということに心を打たれました。

不祥不屈の精神

工場の浸水被害により、会社を続けるかどうか頭を悩ませた時期もありました。当時の従業員は30代が多く、もしここで会社をやめてしまったらその従業員たちはどうなるのだろうと頭をよぎり、自分自身も30代だったため、頑張れるなら思い切ってやってみようと決意しました。

杏花印刷フリーペーパー「Nsports」に込めた思い

フリーペーパー「Nsports」は、さらに杏花印刷の強みを持ちたいという思いから始動しました。取材から制作、印刷まですべて自社で行い、それをコンビニやスポーツショップに置かせていただいています。杏花印刷単体だと全く接点がなかったお客様にも繋がり、接点を作っていくことができます。

また、Nsportsで高校生や中学生たちのスポーツや文化部を掲載することで、その子たちの将来の推薦材料などにすることもできます。有名どころだけでなく、マイナーなところまで載っています。本来、スポーツ誌では日の目を見ることのないところまでフォーカスすることで、運動部も文化部も発展していくと考えています。Nsportsに載るという1つの目標になればいいなと考えています。

価値のあるものを作り続ける

印刷業界は、インターネットやスマートフォンの普及による紙情報の需要減少から、斜陽産業となりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響やデジタル化に伴い、印刷需要が減少していることも背景にあります。しかし、紙製品がなくなるわけではないと思っています。学生さんだったらノートにメモを取る方がやりやすいという方もいますし、「Nsports」等の雑誌は紙で読みたいという方もいます。他にも、ポスターだったりカードだったり、人には「ペーパーでほしい」という気持ちが必ずあります。そのような想いに答えるために、価値のあるものを作り提供したいと思っています。

これからの展望

自分はいかにレッドオーシャンで勝ち抜くかに重点を置いています。Nsports事業やソーマッチ事業で少しずつ本来行くことのない世界にも探りながら進み、あくまで本業で他者との競合に勝ち抜くことを目指しています。デジタル化が進む世の中で紙の需要は必ず一定数存在して、それに対応できるような会社になり、これからも価値のあるモノづくりをしたいと考えています。

赤地 正行
赤地 正行
MASAYUKIAKACHI
1981年7月7日長野市生まれ。長野経済短期大学卒業。2002年株式会社杏花印刷に入社。2021年に代表取締役に就任。
株式会社 杏花印刷

〒381-0003長野県長野市大字穂保436-12 

 026-296-8373

3代目 40代社長 全国展開 創業30年以上 北信 地域密着型 売上1億円以上 女性が活躍 社員数10人以上

本記事のインタビュアー

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