―当選おめでとうございます
2010年に総務省を退職して、56歳で飯山市に帰ってきました。「故郷が廃れていくのは放っておけない」と市長選に4回立候補しましたが、3回落選し、今回の4回目で当選しました。
―3回敗れても立候補したのは
ひとつのきっかけは、昨年の警報級の大雪の際、除雪に苦労した高齢夫婦が引っ越しをしようとしていました。理由を聞くと「屋根の雪下ろしなど危ないので」と豪雪地帯なのに、それに困っている人を行政がフォローできずに住民が出ていってしまう現実を知りました。その方は「最後まで飯山市に住んでいたいんだけど」とも言ってました。
―除雪作業など充実している印象ですが
幹線道路などはもちろん除雪車がしっかり除雪していますが、自宅の屋根や玄関前の雪の徐排雪を行う市の事業には収入制限などがあります。でも栄村では除雪作業で住民は困っていない。それを調べると“雪は災害”という観点に立ち、自力で除雪できない方には、住民税課税非課税に関わらず、行政がサポートしていました。またもう一つ大きな違いは、除雪してくれる人を飯山市は自ら探さなければいけない。栄村は冬場の臨時職員が依頼がなくとも除雪が必要な家へ伺っています。
―それだと安心ですね
飯山市も4人1チームの雪かき支援員を2チーム以内で組織し、市民の除雪をフォローする体制を組みました。
―子育て施策はいかがでしょうか
保育園では使用済みオムツの持ち帰りを不要にしようと考えています。使用済みのオムツを園で処理する。ちょっとしたことなんですけど、子育てで大変な家庭の負担を少なくしようと思っております。その他には小学校、中学校と義務教育の給食費の無償化。高校生までの医療費も無償化を検討しています。中学生や高校生って学校だけでなく、部活動や勉強などなにかとお金ってかかりますしね。
―市長は3人の子どもがいるそうですね
3人の子どもがいますが、子育ては妻に任せっきりで、運動会や参観日には全然行けませんでした。その分、孫が4人いるので、孫と遊ぶのを楽しんでいます。娘が帰省した際はかまくら作りをして遊んだりしています。子どもが小さい頃は東京の狭いマンションに5人で住んでいました。飯山に帰って来て思うのが、地方の方が子育てがしやすいのではということです。
―飯山市の魅力について
四季を堪能できるところですね。春は菜の花まつり。夏はひまわりが咲き連ねますし、北竜湖ではボートやカヌーなどのアクティビティができ、キャンプ場もあるのでアウトドアも楽しめます。秋は黄金色の稲穂の絨毯が広がる絶景が小菅神社から見られます。冬の雪まつりなど家族連れで楽しめるスポットがたくさんありますので、ぜひ遊びにきて、飯山を楽しんでください。
故郷が廃れていくのを見てはいられない
飯山に帰ってきて4度目の挑戦で市長に