飯島 泰臣

飯島建設 株式会社
飯島 泰臣
YASUOMIIIJIMA

お客様に心から感動していただくことが最高の喜び。仕事に限らず、全ての面において真摯な姿勢で喜びを追求する社長。

飯島建設 飯島泰臣社長「お客様に感動していただくことを最高の喜びとしたい」【長野市】

お客様に心から感動していただくことが最高の喜び。仕事に限らず、全ての面において真摯な姿勢で喜びを追求する飯島建設の飯島泰臣社長に、建設業界ならではのSDGs貢献や働きやすい環境の整備についてお話を伺ってきました。

インタビュアー
志水 太樹

建設業はサービス業。
お客様のニーズごとにふさわしい「色」で
喜びと感動を提供したい。

目次

感動される会社を経営理念にする総合建設業

私ども飯島建設は長野市若里にて総合建設業を営んでいます。民間のビルや工場、官民の教育施設、医療施設、文化・福祉施設等を担当するの建築部門、道路・橋・河川・砂防等を担当する土木部門、お客様個々のライフスタイルを大切に、個性豊かな「住まい」を提案する住宅部門があります。何れの仕事も弊社にとって大切な仕事ですが、割合としては85%近くが民間企業・個人のお客様よりいただいているお仕事となります。行政等から発注される公共工事では精度の高い品質管理・納期管理に努め、民間工事ではそれぞれお客様に合わせ、お客様が設備投資をして実現したいこと、また一生のお買い物となる住宅新築でカタチにしたい夢など、それぞれのお客様のニーズ、当社でいうところの「個性の色」としていかにお応えできるのかを追求しています。「建設業はサービス業である。」をモットーに建築業界の中で、どこにも負けないサービス精神を持っている会社であると自負しています。

総合建設業という職種が持つ多様なステークホルダーと共にSDGsの推進

少し生意気な言い方になりますが、SDGsで示された目標の一部は建設業界、また弊社にとって特段目新しいものではなかったと考えています。私たちはSDGsが世の中に出る前からまちづくりの在り方、多様性の享受、環境への配慮等を考えていましたし、健康経営の観点より社員の健康管理に取り組んできました。例えば、会社が全額負担をしています人間ドックを含む健康診断は私が社長に就任するはるか前から他社に先駆けて導入していました。ただ、SDGsという共通語が出てきたことで、皆が意識するようになったことは嬉しいですね。私たちの業界では再生可能エネルギー100%利用の施設や、県のゼロカーボン戦略に基づいたZEB、ZEHといったエネルギー効率の高い、環境にやさしい建物をお客様にご提案し、建築していくことでSDGsを達成することに大きく貢献できると考えています。大切なのは、そういったものが収益化でき、お客様に理解され、喜ばれ、選んでもらえる環境作りを建設業界、行政等が一丸となって取り組むことだと思います。そのような取り組みがSDGs達成への近道だと思っています。民間感覚を備え、環境に配慮した柔軟な提案をお客様は元より行政や地域社会等に訴求してゆくことが、我々、建設業界が実践するSDGsというものだと思っています。

社員が働きやすい環境を整備することが社長の仕事

働き方改革については弊社に於いても近年特に力を入れている課題となります。まだまだ団塊、断層世代が現役で活躍している建設業界にとっては難しい側面もあり、未だ休日を取らず、誰よりも多く働くことを美徳とする方が中にはおります。全面否定するわけではないのですが、このような感覚は、若い世代には合いません。今が丁度、そのような感覚を持った人とそうでない人の端境期なので、そのギャップを埋め、潤滑油の働きをすることは私を含めた経営者の仕事だと考えています。工期や職人さんのスケジュール等現場の状況を見ると、休日の取得が少なくなることはしょうがないと言う方もいますが、私は絶対に「しょうがない」とは言わないですし、そこを妥協してはならない時代ですから、これからもその姿勢は崩しません。実際に工夫できる点はありますし、IT、DXを用いた効率化も現在推進中です。人が一番の資本ですから、私の一番の仕事は社員が働きやすい環境を整備することだと考えています。 

創業100年を超える歴史

飯島建設は創業100年を超え、脈々と受け継がれてきた伝統と歴史があります。しかし、その伝統と歴史の重みだけを感じていたら先に進めません。今は前を見て進まないと取り残されていく時代ですからね。100年前に創業し、現在の規模まで会社を成長させてきた先人たちには感謝しかありません。「感謝はすれど重みは感じず」の気持ちで今後も経営をしていきたいです。

家業を継ぐ決意

会社を継ごうと決意したのは父である先々代の社長が亡くなった時です。もともとは本気でプロ野球選手を目指していました。野球は結構上手かったですよ(笑)。 高校、大学で主将を務め、プロ野球選手を目指す中にも、社長の意識は常にありました。子どもの頃から、自宅に社員が来ることもありましたし、朝早くからお客様の相談に対応している先々代の姿を見て、経営者というものの本質を肌で感じる環境にありましたから。今振り返るとチームを作るという姿勢は父の姿や野球人生を通して培ったのだと思います。

二度としたくない経験とは

98年に開催された長野オリンピックのため、少し遅れて長野にやってきた平成不況の煽りを受け、リストラをせざるを得なかった時が最もつらかったです。二度としたくない、してはならない経験です。その経験を常に頭の片隅に置き、経営、組織づくりに活かしているつもりです。社長のトップダウンでなんでも決めるというのは、私の経営スタンスとは違います。社長がいて社員がいて、皆でいい会社を作らなければならない。リストラは皆で作り上げることを断念した感覚がありました。また、社長がいなければどうしようもない会社にはしたくないです。だからこそ皆のアイデアをたくさん採用し、ある程度の裁量を委ねています。

人生喜ばせ合戦

座右の銘は「人生喜ばせ合戦」です。経営理念は「お客様に感動していただくことを最高の喜びとしたい」になります。どうやったら人を喜ばせることができるかを常に意識しています。お客様だけでなく、従業員やその家族はもちろん、たとえば居酒屋の店員さんなど誰に対しても同じ姿勢です。この意識は経営を始めてからできたものではありません。物心ついた頃から喜ばせるという意識を持っていました。自分よりも人が喜ぶことに嬉しさを感じていました。短所としてみると、人の目を気にしすぎる臆病な性格と言えます。この性格は表裏一体ですが、喜ばせるという行為は全てプラスの方向に繋がると思うのです。

長野への想い

やっぱり長野が一番です。こんなにいいところはないと思っています。育ててもらった恩やこの地で100年以上事業を続けさせてもらっているので深い感謝と、強い思い入れがあります。大好きな長野ですので、移住者を含め人口が増加し、発展をしていってほしいと思いますが、例えば長野にディズニーランドを作って無理やり人口を増やすといった手法はあり得ないですよね。住民が、企業が、行政が自分たちの住みたい、住みやすい街を、みなで知恵を絞って築くことで自然に人口が増えていくのがベストだと考えています。弊社が建てた建造物を見て、「この建物いいな」、「こんな環境配慮もあるんだ」、そして「こんな家に住みたいな」と思う若い世代が増え、人口増への1つのきっかけを担えればうれしいですね。それが長野への貢献にもなります。社員一同、総合建設サービス業として、今後も建設を通じた良い街づくりの提案をしていきたいです。

飯島 泰臣
飯島 泰臣
YASUOMIIIJIMA
長野県千曲市出身。明治大学を卒業後、戸田建設株式会社に入社。その後、飯島建設株式会社に入社し、2013年6月に代表取締役社長に就任。現在、株式会社長野県民球団 取締役会長として野球を通じた地域貢献にも従事している。
飯島建設 株式会社

〒380-0928 長野県長野市若里6丁目3番22号

TEL: 026-224-2000  FAX: 026-224-3533

3代目 50代社長 SDGs企業 創業100年以上 北信 地域密着型 売上30億円以上 建設 社員数30人以上

本記事のインタビュアー

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