峯村 亮

株式会社 峯村材木店
峯村 亮
RYOMINEMURA

伝統と歴史を大切にしながら、積極的に変革を図り、変化に適応する社長。
掲載日2024.6.12

峯村材木店 峯村亮社長「地域に必要とされる、質の高いサービスの提供」【千曲市】

伝統と歴史を大切にしながら、積極的に変革を図り、変化に適応する社長に、自身の過去の話や、これからの会社の展望についてお話を伺ってきました。

インタビュアー
真柴 瑞季

新社長として、時代に適応しながら会社を成長させ、
社員が幸せに働ける職場を築いていきたい

目次

野球少年から会社経営者へ

峯村材木店は、1916年に長野で創業し、今では4代目の社長を務めています。高校卒業まで野球一筋の生活に明け暮れ、大学進学を選び、商学を学んだ後、一般企業に就職しました。最初の勤務先は名古屋に配属され住宅関連会社で、営業職として勤務していました。毎日夜遅くまでがむしゃらに働き、社会人としての基本を学び、4年で退職しました。

その後、もともと興味があったブライダル業界に飛び込む決断をしました。家族からは疑問の声が上がりましたが、異業種での経験が私の視野を広げることになりました。特に海外挙式を手掛ける中で、友人の結婚式を成功させた際には大きな喜びと達成感を感じました。

30歳のとき、父からは家業を継ぐよう呼び戻されました。長い迷いの末、経営者としての道を歩む決心をし、長野に戻ることを決めました。今は、多様なキャリアを経て得た経験を生かし、創業から100年以上続く家族経営の会社を次世代に向けて導いています。

変革への道

30歳で長野に戻ったとき、私は会社の状況を少しずつ変革する必要があると感じました。

社員は若手が少なく、デジタル化が進んでいない点に課題を見つけました。例えば、会社全体で1つしかないメールアドレスや、多用される紙ベースの事務処理などです。これらを現代的なビジネス環境に適合させるため、少しずつ変革を進めることにしました。

しかしながら、前社長の息子であるという立場と、多くの社員より若い年齢が、伝統的な方法を好む社員との間で緊張を生じさせました。直接的な衝突は避けられましたが、私に対する遠回しの批判を感じることがしばしばありました。

父との絆とビジネス

親の後を継いで社長になる人は多いですが、私の場合、父との関係は比較的良好です。父は通常、私の経営に対して口出しをしない方ですが、財務関連の話題になると厳しくなります。実際、金銭管理に関してはしばしば衝突することがあります。

私の父は、予期せぬ状況で社長職を引き継いだ人物です。本来なら兄が社長を継ぐはずでしたが、40代で急逝し、そのわずか2ヶ月後には実父も他界しました。このため、準備が整っていない中で、峯村材木店の経営を急遽引き継ぐことになり、多くの人々からは会社が存続できないのではないかと懸念されました。

そのような経験から、父は金銭に関しては特に慎重で、厳格な管理を行っています。

峯村材木店の三大経営理念

社長に就任した際、私はまず当社の経営理念を新たに策定しました。第一に、建築業界に従事するすべての人々に価値ある高品質なサービスを提供したいと考えています。私たちは建築の現場で役者たちを支える黒子のような存在です。

次に、私は社員の幸福を追求することを重視しています。社長就任前から、どうすれば社員を幸せにできるかを常に考えてきました。この会社が、社員にとって人生の重要な拠点であり、ここで彼らが幸せを感じられなければ、この会社を継続する意味がないと私は考えています。

最後に、地域から愛される企業を目指しています。1916年に創業された峯村材木店は、今年で118年目を迎えます。創業以来、千曲市を中心に活動し、地域社会に支えられてきました。地域に貢献し、地域の人々から「よい会社だね」と応援される企業を目指しています。

オフィス改革と個別面談

私は現在36歳で、5年後にオフィスを新しくすることを目標としています。働く場所の環境はとても重要だと感じており、現在古いオフィスですが、少しずつリフォームを行い、社員皆さんが少しでも快適に過ごせるように改良しています。

先日も、オフィスでバックミュージックが流れていたら、気持ちも明るくなり働きやすいのではという社員の声があり、すぐにスピーカーを設置しました。コミュニケーションがしやすくなり、会社も明るくなったと好評です。

また、ソフト面では、昨年から社員一人ひとりと面談を行い、彼らが望む人生やキャリアについて話し合っています。これにより、社員個々の人生方針を理解し、その成長をサポートができる会社を目指しています。

中小企業でのキャリアと峯村材木店のビジョン

責任感を持ち、積極的に役割を果たしたいと考える人々に、ぜひ私たちの会社に参加してほしいと思います。中小企業の魅力の一つは、若い人々にとって多くのチャンスが存在することです。大企業では人材が豊富で目立つことが困難ですが、中小企業では自分の努力が直接認識され、若くして重要な役割を担うことが可能です。

私自身も若いため、伝統的な「社長」のイメージからは距離を置き、社員との間に距離感を感じさせないフラットな関係を築きたいです。峯村材木店を成長させるためには、社員一人ひとりの挑戦的な意見やアドバイスが不可欠です。特に若い人材からの新鮮な視点を歓迎しています。

峯村 亮
峯村 亮
RYOMINEMURA
1987年長野県生まれ。明治大学商学部卒業。2011年住宅資材商社へ入社。2015年海外挙式会社へ入社。2017年峯村材木店に入社。2023年代表取締役社長に就任。
株式会社 峯村材木店

387-0006

長野県千曲市粟佐760-1


TEL:
026-272-1182


FAX:
026-273-3772

30代社長 4代目 ワークライフバランス重視 創業100年以上 北信 卸売 地域密着型 売上10億円以上 社員数10人以上

本記事のインタビュアー

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