客観的な視点を大切に

デザイン・設計・施工と、全ての工程を自社で行っています。その中でも、私は現場管理の仕事を担っています。現場で図面通りに工事が進んでいるか確認する中で、図面とは違うものが出来上がっていることがあります。しかし、そこで職人さんに対して怒ったり、彼らの仕事が間違っていると決めつけたりすることはしません。単に図面を読み間違えてしまったのかもしれないし、安全性を考慮して作り変えたのかもしれません。目の前にある事実だけを見て決めつけてしまうのではなく、どうしてそうなったのか、異なる視点から物事を見るようにしています。

自身がこれまでに経験してきたことの積み重ねだけから物事を考えてしまうと、誰かの考えを否定してしまうこともあります。人それぞれ物事の見方が異なることは当たり前です。だからこそ、さまざまな方面から物事を客観視することは、仕事においても人間関係においても大切であると考えます。

尊敬できるデザイナーからの一声

何をされても怒らないような、とても温厚な性格の子どもでした。やりたいことを自由にやらせてもらえ、成功も失敗も含めて経験をしなさいというような考え方のもとで育ったので、何かに自由に挑戦できる環境は自分にとって当たり前でした。その一方で、特に大きな目標があったわけではなかったので、高校を卒業して就職してそれなりに満足して過ごしていました。経営者になりたいという特別な気持ちがあったわけでもありませんでした。

しかし、20歳の時、弊社のデザイナーから一緒に楽しいことをしないかと誘われ、軽い気持ちで返事をしました。彼のデザインセンスや考え方の鋭さを尊敬していたので、彼となら絶対に面白いことができる！と確信し、これが今の仕事に就いている最初のきっかけです。

サポーターとしての役割

私自身にデザインのセンスは全くありません。社長という立場にはありますがどちらかというとサポーターとしての役割を担っています。優れたセンスを持つデザイナーがやりたいことを実現するために、どうすればいいのかを考え、ベストな動きができるような体制にしていきたいです。

極限まで突き詰める

私達の強みは、細かいところまでこだわり抜くことです。デザイナーは、クライアントが今よりも豊かなライフスタイルを送るために、さまざまな角度から検討を繰り返し、アプローチしています。妥協するメリットがない分、とことん突き詰めてくるんです。でも、そうやって時間をかけて真剣に生み出したものを、できないという一言で終わらせてしまうのはカッコ悪い。そこまで考えてくれた思いを実現させるために、私はそれ以上に思いを廻らせるのがフェアだと考えています。既にあるものから妥協して選ぶだけなら早くて簡単ですが、時間の許す限りそのデザインの実現に向き合い尽力します。

一生に一度あるかないかの家づくりだからこそ

ほとんどの人にとって、家を建てることは人生に一度あるかないかの貴重なものであり、だからこそ“ただ建てればいい”というわけにはいきません。依頼してくださったお客様の存在があり、こういう家を作りたいという想いがあってこそ、私達デザイン事務所の仕事が生まれます。そのため、お客様の要望を極限まで拾い上げて形にする責任があります。また、言われた要望をそのままやるだけでは、私達の会社である必要はありません。お客様の要望の本質を掴み、いかにそれに沿った建物を建てられるかを追求していきます。

やりたいことに力を注げる環境を

私達の元には、若くしてセンスのある子たちがどんどん入って来てくれています。やりたいことがあってここを選んでくれた彼らのサポートをすることが、私の役割であると思っています。志が高くて独立することを選ぶ人も少なからずいると思いますが、そうすると財務や取引先とのやり取りなど、やらなければいけないことが増えます。やりたいことだけに100%力を注げるような、働く環境を提供していきたいと考えています。

私達の仕事を見て、面白そう、楽しそうと直感で感じた方にはぜひ来て欲しいですね。スキルのあるないは関係ありません。実力はやる気があればその人次第でついてきます。楽しいと思えるかどうかを大切にしながら、一緒に働いていけたらと考えています。