清水 由佳

NPO法人utagu
清水 由佳
YUKASIMIZU

全ての人が笑顔になる社会を本気で目指し、目の前の人を幸せにするために自分にできることをやり続ける社長

【長野市】NPO法人utagu 清水由佳

全ての人が笑顔になる社会を本気で目指し、目の前の人を幸せにするために自分にできることをやり続けるNPO法人utaguの清水由佳社長に、こども達のやりたいを叶えるためにどのような取り組みをされているのかについてお話しを伺ってきました。

インタビュアー
森澤 彩夏

子ども達が「ただいま」を言える場所を1つ増やすためにこども達のやりたいを多くの大人を巻き込んで叶える会社

考えるよりもまず行動する

私の座右の銘は『案ずるより産むが易し』です。考えるより先に行動してしまうため、動きながら臨機応変に対応しています。この個性は幼少期から持っていて、車が通っていると危ないため普通の人は車の前には出ませんが、興味が湧くものがあると車の前に飛び出しちゃうタイプの子どもでした。目に入ったら動いちゃう、気づいたら行動しちゃうというのは生まれ持った個性だと思っています。

保健師になった理由

私は母子家庭でおじいちゃんおばあちゃんに育ててもらいました。おじいちゃんおばあちゃんの笑顔が大好きで、将来は老人ホームで働きたいと考えていました。大学4年生の時に、ある老人ホームに働きたいという思いを伝えに行くと、そこで働くための条件として長野市役所の保健師の採用試験を受けることを求められました。そこで採用試験を受けたところ、採用されたので13年間長野市役所で保健師として働きました。

人の人生を同じ歩みで歩く

保健師の仕事はとても楽しかったです。保健師は赤ちゃんから墓場まで見れる仕事だと言われており、人の人生を同じ歩みで歩くことができます。自分以外の様々な人生を歩めることが、とても楽しく天職だと思っていました。しかし、何かやりたいと思ったときに考えてから実際に行動するまでかなり時間がかかることに違和感を覚えました。公務員にはある程度他の人と同じことが求められますが、それよりも自分にしかできないことをもっとやりたいと考え、保健師の仕事を辞めました。

ある少女との出会い

保健師の仕事を辞めたときに明確にやることを決めずに辞めました。その代わりに人にやってほしいと言われたことは全部引き受けました。フィットネスインストラクターや講師、会社の産業保健師など様々なことをしました。その中で東口メンタルクリニックの精神科のお医者さんに出会い、病院の中で不登校やひきこもりの子どもの居場所作りをしていました。そこに来ていた一人の女の子の夢は通信高校を卒業することでしたが、その夢を諦めようとしていました。その理由を聞いてみると彼女は「私は通わなくていい高校に行きたいわけじゃない。本当は通いたいけど、毎日通う体力はない。でも、人間関係で躓いているから、人間関係の練習がしたいし、将来の心配を一緒にしてくれる学校がいい。」と話しました。それを聞いて私はそのような学校が近くにないことに気づき、目の前の一人の女の子さえ幸せにできないことに怒りを覚えました。私は彼女の願いを叶えられる場所を作るために学校を作ることを決意しました。半年間でNPO法人utaguを立ち上げ、通信制高校のサポート校を作り、彼女が行きたいと思う環境を整え、1期生として彼女を迎えました。

目の前の人を笑顔に

NPO法人を立ち上げる上で大変だったことは一切ないです。NPO法人の立ち上げで書類作りが大変と言われますが、私の場合は税理士さんに私の思いを全て伝えて作ってもらいました。私自身万能ではないので、税理士さん含め沢山の人に助けてもらいました。そうした人たちが私を助けてくれるのは法人のモットーである「0歳から100歳までの人全ての人が笑顔になる社会を本気で目指したい」に共感してくれるからだと考えています。私はこのモットーを叶え目の前の一人を幸せにするために、その人を笑顔にしたいです。この誰かを笑顔にしたいという気持ちは、誰でも持っているものなので、共感し助けてくれるのだと考えています。

みんなのお母さん

ここの学校は生徒やその親御さんが卒業しても「ゆかちゃん先生お話聞いて!」と言って会いに来てくれます。私はずっと誰かにお帰りなさいって言い続ける人でいたいと考えています。そのために、生徒が帰れる居場所をずっと残していきたいと考えています。それに生徒が「ただいま」と帰ってきてくれることが、単純に家族が増えている気がして嬉しいですね。昔からみんなのお母さんになりたいと思っていたので、今それを叶えられて幸せです。

胸に刻む

基本的に社員さんがここに来ている人たちのために考えてやろうって思ってくれたことは「いいね。どうしてそう思ったの?」と考えてくれたことに感謝しつつお話しするようにしています。しかし、あるときスタッフさんが考えてきてくれたことに対して「だめだよ。」と言ってしまいました。当時の私は焦ってたことがあって自分の心が健やかではなかったのだと思いますが、社員さんが一生懸命考えてきてくれたことに対して、よりによってダメだっていう否定形を第一声に伝えたことにとても後悔しています。

自信をつけて欲しい

生徒同士が触れあう時間を大切にしています。一般的な学校に馴染めなかった子達の中で人間関係がうまくとれない、少し人が怖くなって学校に行けなくなっている子が多いように感じています。その子たちが人に接しないで高校卒業したとしても、その辛さや苦手意識は解決されません。それ以上に社会に出てしまうと、自分で勝手にやりなさいと突き放されてしまうことが多々あります。それなら、今のうちにお節介を焼いた方が良いと考えています。最初はスタッフと仲良くなって大人と話せるようになった後、趣味の合う子同士を繋ぐといつの間にか友達になっていることがあります。そうすると今まで自分には友達なんかできないと思っていた子達が自信を持ちます。他にもとても寡黙だった子が3年生になってみんなと歌を歌いたいですと言って、歌いたい曲を選ぶなど、人って素敵な方に変われるんだなと実感します。

生徒のやりたいを叶える

好きなものややりたい事が出てきたって実はすごいことなのです。苦しい時ってやりたい気持ちが出ないですし、好きなものにも興味を持てなくなります。だから、せっかく出てきた好きとかやりたいということを基本的には否定しないです。また、私たちスタッフだけではできないことをやりたいと言われたときには、自分たちだけでなんとかしようとせず、色んな力を持つ大人と生徒達を出会わせることでやりたいことを実現しています。最近も動画編集の授業に私の友人に来てもらって、講義をしてもらいました。また、大人も楽しむことを大切にしています。大人が楽しそうではなかったり、興味ないのに興味あるふりをしたりしても見抜かれてしまうので、大人も楽しいと思うことを行うようにしています。

価値観に善し悪しはない

発達特性のある子ども達と関わるときは、その子の価値観の中に一回入ることを大切にしています。これは保健師として多くの人の人生に関わってきたことが活きていると思っています。ただ、社会に出て行く時にあなたの価値観はそれで間違ってないんだけど、社会で多くの人がこれが正解だと考える価値観があるから、それだけは知っておいてねと伝えるようにしています。通訳をする感じに近いです。

お互い様で生きていこう

ここで働くスタッフは自分の機嫌を自分で取れる人、人に幸せにしてもらうんじゃなくて、自分で幸せになろうとできる人を求めています。また、病気や障害関係なく、人には向き不向きがあるので、それを理解しお互い様で生きていこうと考えられる人である必要があります。例えば、私は擬音を多用してしまうので、人によっては明確な指示が欲しいと思うかも知れませんがそれを個性だと認めて、お互いに許し合って働いていきたいと考えています。

私達の笑顔

計画はした途端に過去のものになってしまうという感覚があるので、こういう計画でいきたいですって言うことがないというより、私達らしくないと考えています。ただ1つ言えるのは、私たちのモットーを実現するためには私たち自身が笑顔じゃなかったら、叶えることはできません。ですから、私たち自身が笑顔でいられるということをとても大切にしたいと思っています。そうじゃないとこに来た人が幸せになれないから。

清水 由佳
清水 由佳
YUKASIMIZU
長野県生まれ。長野県看護大学卒業。2001年長野市役所入庁し、13年間の勤務を経て退職。同年、からだサポートセンターゆあなす代表。2015年東口メンタルクリニック企画部長・デイケア副主任を兼務。2016年NPO法人カシオペア祥雲高等学院明蓬館SNEC長野を設立、副理事長・センター長となる。2019年同法人理事長就任。同年10月 多機能型事業所Re.co.開設。2020年2月株式会社CONNECT代表取締役。
NPO法人utagu

〒380-0834 長野県長野市鶴賀問御所町1242長野中央文化ビル2階

電話:026-225-5022

北信 40代社長 創業者 創業5年以上 売上1億円以上 社員数10人以上 女性が活躍 教育

本記事のインタビュアー

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