矢島 義拡

株式会社 池の平ホテル&リゾーツ
矢島 義拡
YOSHIHIROYAZIMA

お客様だけでなく社員にも快適な環境を過ごしてもらえることを心がけ、世界一のリゾート地を目指し日々励む社長

池の平ホテル&リゾーツ 矢島義拡社長「ここでしか味わうことのできない景色をお客様に楽しんでいただきたい」【立科町】

お客様だけでなく社員にも快適な環境を過ごしてもらえることを心がけ、世界一のリゾート地を目指し日々励む池の平ホテル&リゾーツの矢島義拡社長に、祖父から事業を引き継いだ想いとリゾート地に対する想いについてお話を伺ってきました。

インタビュアー
芹川 朋花

ここでしか提供できない自然風景の美しさや先人たちの歴史、空気感を、お客様に具現化しながら伝えていきたい

目次

今につながる学生時代

中学・高校は野球部、大学ではラクロス部に入り、スポーツに熱中した学生時代を過ごしました。大学から始めたラクロスでは、チームで日本一になることができました。その時に学んだことは、月並みではありますが、「頑張ることは大事」ということです。頑張ったからといって必ずしも結果が得られるわけではなく、縁や運で物事が進むこともあります。しかし、頑張ることで縁や運をつかめる可能性は高まります。当たり前のことですが、学生時代の経験を通して改めて学ぶことができましたね。寝て起きるまで常にアクセル全開、というような密度の濃い時間を過ごした学生時代の経験全てが、今に活かされていると思っています。

2代で引き継ぐリゾート経営

幼いころから家業は身近にあり、生活と仕事が一緒という感覚を持っていたため、最終的には戻ろうという漠然とした思いは常にありました。大学卒業後、実家にすぐ戻るのではなく、就職活動を行いました。当時、私の中には2つの選択肢がありました。一つは、外資系コンサルに入社後、観光産業における経営人材を育成するためのMBA(経営学修士)を取得し、ホテル経営学の学びを得て実家へ帰るという選択です。もう一つは、営業を通じて事業を学ぶことができるリクルートに入社をするという選択です。どちらがいいのか考えた時、汗を流してひたすら頑張って人間力を修行するリクルートへの入社を決めました。そこでは、自分はどうしたいのかを考える習慣が身に付きました。今の経営でも、社員に対して彼ら自身がどうしたいのか、を大切にしてもらえるように心がけています。

最終的に、26歳の時にこのリゾート事業を、ちょうど60歳離れている祖父から引き継ぎました。数年で社長が入れ替わるのではなく、私と祖父2人の考え方で、100年という長期のスパンを引き継げることに魅力を感じましたね。他にはなかなかない形であり、“村づくり”という言葉で表現しています。

共感者として経営を行う

この仕事をしている中で、日々お客様やメンバーの感動の瞬間に立ち会える事はとても有難いことだと感じています。印象的な場面としては、まだ私自身が入社して数年の頃、ある新卒から弊社に入社し、自分の笑顔に自信が無かったメンバーのエピソードがあります。ある時、お客様が彼女の笑顔が素敵だったというお言葉をくださいました。彼女の悩みやこれまでの頑張りを知っていた私はとても嬉しく、彼女の元を尋ねると、彼女とその上司が既に涙ぐんで喜んでいる光景がありました。

お客様にいただいた感動を、メンバー同士が分かち合っている姿を見ることができ嬉しいという気持ちとともに、それを遠くから見守ることができて嬉しいという気持ちを感じました。多くの社員がいる中で、彼女が入社してから上司の指導の下、ひたむきにここまで続けてきたことを知っていたので、より嬉しかったのです。お客様にいただいた感動を分かち合っている姿を遠くから見守る立場にいられること、私の言葉でいえば“共感者”になれることが、仕事の喜びへと変わっていきました。

この土地でしか提供できないもの

この池の平ホテル&リゾーツは、標高1500mという本来は人が住むには多少過酷な気候条件となる土地に位置しています。一方で、だからこそ四季折々の魅力がより鮮明になる土地でもあります。だからこそ、お客様にはぜひ、移ろう四季の変化と美しさを感じてほしいと思っています。ここで感じることができる自然風景は当たり前ではありません。なぜなら、それまで人が住めない環境であったこの白樺湖に、私の祖父をはじめとした先人たちが開拓をしたという歴史があるからです。

そのため、“ここ”にあることは絶対に変えてはいけないと思っています。それは、この地には開拓されてからの人の血や汗がしみ込み、人同士の関係性もしみ込んでいるからです。決して便利とはいえない場所ですが、ここを訪れるまでの時間や労力に見合うほどの異空間を、お客様に提供できていると思っています。人の手で創り出された湖があり、四季折々変化する山々が連なり、それら一体の風景やそこに流れる空気感や価値を、“レイクリゾート”という言葉で具現化しながら伝えていきたいと考えています。

世界一あったかいリゾートを目指し

日本人のライフスタイルが、より豊かになるように貢献していきたいという想いがあります。ヨーロッパには、2か月間の休暇が与えられ計画を立てずに別荘で過ごすというような文化があります。日本では想像もつかないような文化ですが、そもそも日本社会がカレンダー通りのきちっとしたものであるためにお休みが取れないといった、社会の仕組みだけのせいにするのではなく、私達供給者側が、より長期に休みたくなる環境を提供できればそのような風潮が少しずつでも広がっていくと信じています。世界と肩を並べるリゾート地を目指し、豊かな休み方や暮らし方を、お客様だけでなくメンバーにも提供していけるよう様、努力していきたいと思います。

矢島 義拡
矢島 義拡
YOSHIHIROYAZIMA
1983年長野県生まれ。東京大学法学部卒業。その後、株式会社リクルート入社。2008年5月、株式会社池の平ホテル&リゾーツ入社。2011年4月、代表取締役社長に就任。
株式会社 池の平ホテル&リゾーツ

住所:〒391-0392 長野県北佐久郡立科町芦田八ケ野1596

TEL:0266-68-2211

2代目 3代目 40代社長 サービス業 フレックスタイム制 プロパー社長 ワークライフバランス重視 創業50年以上 地域密着型 売上30億円以上 女性が活躍 東信 社員数100人以上 若手活躍

本記事のインタビュアー

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