法律の専門家
弊所では、相続・遺産、交通事故、離婚、債務整理などの相談を主に受け付けています。相談で依頼者から意見を求められた際は、法的な観点からアドバイスを行います。本人だけで対応できない案件については、依頼者の委任を受け、権利を実現する手続きや交渉を依頼者に代わって行うこともあります。
相談から解決までに要する期間はケースバイケースですが、弁護士という職種は物を作って提供する仕事ではなく、基本的には紛争の相手方がいる人相手の仕事なので、相手方がNOと拒絶すれば話し合いが進みません。そのため、解決までに数ヶ月〜年単位でかかってしまうこともあります。弁護士とは法律の専門家であるからこそ、法に則ってしっかりと役割を果たすことが期待されています。
なぜ弁護士を選んだのか
弁護士になろうと具体的に志したのは、大学を卒業するタイミングでした。進路を選択する時に、地元である長野市に戻ってきて地域のために貢献したいという想いがありました。具体的に自分に何ができるかと考えた時に、選択肢の一つとして弁護士が思い浮かびました。弁護士という職種は人生や仕事における重大な局面での相談が多いので、そういう時にこそ依頼者の力になり、寄り添える存在でありたいなと思ったのが弁護士を志したきっかけです。
自由を求めて
司法試験を合格し、司法修習を終了すると、裁判官、検察官、弁護士からそれぞれの進路を選択することになります。裁判官も検察官も公務員ですが、弁護士は官職ではない、自由な職業です。自分は、弁護士の自由で自分のペースで仕事ができることに魅力を感じました。実際に事務所を開業してみて、改めて弁護士は自由度の高い仕事だなと実感しています。そして、この事務所を一から作り上げられて良かったと思っています。
思いやりを心掛けて…
仕事の上では依頼者の気持ちを常に優先しています。相談を受ける際、まずは依頼者の話を全部受け止めます。ああだこうだと否定しません。ファーストインプレッションにも気をつけています。専門家側の意見はひとまずしまっておき、依頼者に溜まったものを出し切ってもらった上で法的な見地から話をしていきます。
依頼ごとの方針・進め方を決める上でも、まずは依頼者の気持ちを聞いていきます。そして、どうしたいのかという目的を依頼者と一緒に決めて、それに向かって手段を講じていきます。法律的に目的達成が困難である場合は、依頼者に説明した上で「こういう方法はどうですか?」と提示します。
依頼者からの感謝の言葉
この仕事をしていてやりがいを感じるのは、依頼者が喜んでくれた時です。事件解決後、依頼者に笑顔で「ありがとうございました」と言われた時は、自分が依頼を受けてよかったなと思います。事件の進行中は自分が依頼を引き受けて本当に良かったのかと思うことがあっても、感謝の言葉を言ってもらえると引き受けてよかったと感じます。
悔やまれる想い
今までの依頼で苦労したことは、被害者がいない刑事事件、中でも薬物に関する事件などです。これらの事件は、例えば、本人が薬物所持や使用を認めている事件は、法律的にどう関わるというよりは、その人がどうやったら薬物を断ち切れるかという問題になってきます。なので、どこまで弁護士として介入できるのかが非常に難しいのです。とりわけ、自分が弁護した依頼者が再犯したと知ると、同じ過ちを犯させてしまったと切ない気持ちになります。根本的な解決を図れなかったことに対しては、常にあのときにああすればよかったと思ってしまいます。
弁護士に向いている人とは
弁護士に向いている人は、相談相手(依頼者)の気持ちに立てる・寄り添える人だと思います。機械的に、法律的にドライに接することが良い場合もありますが、自分のように地域に密着して弁護士をやっているといかに依頼者の立場に立てるかが大切になります。それが、どれだけ依頼者の満足を得られるかの鍵になってきます。
目の前にあることを一生懸命に取り組むことは人とのつながりに結びついていく。全力投球の精神をこれからも大切にしていきたい