「楽しくやる」
ワイン事業を始めようとした時、父に「楽しくやりなさい」と言われました。父は仕事も趣味も「楽しくやる」という精神を大切にしていて、いろいろな果物を栽培して果樹園を作ったり、私が小さい頃はよく海にも連れて行ってくれたりしました。今振り返ると、家族を楽しく支えてくれていたんだなと感じています。父の「楽しくやる」という精神を大切にしながら事業に取り組んでいます。
日本の街並みや風景を守りたい
ワイン事業を始める前から、ずっと抱いている気持ちがあります。それは、日本の農地がかなり減少していたり、農業者の人口が減っていたり、空き家が増えていたりする現状から、日本の街並みや田園風景などが無くなってしまい、次世代に繋げられないのではないかという危機感です。この状況をなんとかしたいという想いがある中で、夫がワイン作りをやりたいという言葉が自分の心に刺さり、ワイン作りを始めるきっかけになりました。また、栽培から仕込みまでの流れを全て自分たちででき、遊休農地の活用ができるのではないかという想いもあり、ワイン事業を始めました。
スパークリングワインがご縁に…
私はスパークリングワインが大好きで、このスパークリングがみなさんのお祝いごとなど喜ばれるシーンで使っていただけたらいいなと願って作っています。最近、弊社のスパークリングワインを結婚式の乾杯の時に使っていただきました。その際はせっかくなので、オリジナルラベルを作らせていただいたところ、大変喜んでいただきました。
また、りんごのスパークリングワイン(シードル)がとても好きな方に、弊社のスパークリングワインをプレゼントしたお客様から、その方にとても喜んでいただいて今も仲良くお付き合いしていますというお話を伺いとても嬉しく感じています。このように、弊社のスパークリングワインが人と人を結ぶご縁になり、多くの方が喜ばれるシーンで思い出になれば非常に嬉しいと感じます。
りんご栽培の難しさ
弊社のぶどう畑の近くにあるりんご畑には後継者がいなくりんごの木が伐採されるという話を聞いたので、りんご畑のオーナー様にお願いをして畑を借りることにしました。借りて数年、上手くりんごを栽培することができず、いくつかの木を枯らしてしまいました。りんご栽培の難しさを痛感するとともに、りんごの栽培の手間や大変さを知ることができました。この苦い経験をもとに、「りんご畑を代々受け継いでいる農家さんたち」のご苦労を改めて感じ、シードルづくりを通して応援していくことが私達にできるのでは?と考え、シードルの品質と生産量をあげていくことに力を入れています。
「古い建物」が好き
幼少期から絵を描いたりブロックで遊んだりすることが好きで「家づくり」に興味があり、建築会社や不動産営業で働いていたこともありました。(特に古い建物は、街並みに溶け込み、以前使っていた方の想いがあちこちに残されています)ワイナリーを始めるなら、新しく建てるのではなく、今あるものを再利用したい気持ちがあり、古い空き店舗をリノベーションしてワイナリーをオープンしました。前に働いていた会社の経験のおかげもあり、現場を見てもリノベーションできるだろうという自信があり、悩むことなく思い切りよくできました。
自分のできることとは
まだまだ小さい会社ではありますが、「ソーシャルインパクト」のある企業を目指していきたいと考えています。空き家や遊休農地の社会的な問題に対し、新しい解決方法や価値を生み出すことを考え、お客様と共有しながら一緒に課題に取り組んでいきたいと思っています。これからもみなさんが夢や希望を持ち、子どもたちがもっと笑顔になれるような活動を考えて事業を展開していきたいと思っています。
ワイン事業を通して社会的問題解決に貢献したく、そして、地域の方々と夢や希望と笑顔を作っていきたい。