山崎 年起

株式会社 ヌボー生花店
山崎 年起
TOSHIKIYAMAZAKI

「お花のある生活」という生活スタイルを提案することで、より多くの人達に幸福感を提供していくヌボー生花店・2代目社長

【長野市】ヌボー生花店 代表取締役 山崎年起

「お花のある生活」という生活スタイルを提案することで、より多くの人達に幸福感を提供していくヌボー生花店の山崎年起社長に、2代目を決意した時の想いや、仕事への考えについてお伺いしてきました。

インタビュアー
小古井 遥香

花屋ながら生産地を足繁く通い、生産地と一体となることで、全国の一流生産者の花材が揃う花屋を目指す。

花の新しい可能性を見い出していく

「きれい」「癒される」「高い」「管理が面倒」きっと、皆さんが思っている花のイメージってこんな感じではないでしょうか?

今、リノベーションが注目を集めていますよね。でも花って昔となにも変わっていないんですよ。これからはもっといろんなところで活用され、ライフスタイルのなかでどう生かして行くか、「身近に緑や花がある環境作りのお手伝い」をしていきたいと思っています。現在、花と緑のレストラン・花屋なカフェ「ブラーノ」、オリジナルガーデンのプランニングがスタートしています。

家業を手伝うきっかけ

小さい頃から親から「継ぐ」と言う話もなく、自由にやらせてもらっていました。当然のことながらわが家は自営業だったので、日常生活の中でも、仕事のことで父と母が言い合っているところも見てきました。正直、子どもの頃のいい思い出もあまりなく、サラリーマン家庭に憧れていました。妹が「やりたい」と言っていたので、継ぐ気もなかったし、継ぎたくもなかったというのが本音です。

今は社長として飛び回っていますけど、学生時代は今よりもずいぶん太っていて、引きこもっていることの方が多かったんです。だから大学進学を機に自分を変えたいと思うようになり「長野市から出たい」と気持ちが大きくなっていきました。念願かなって東京の大学に入り、企業に就職しSEの仕事をしていました。

26歳のある日。「戻って家業を継がないか…」と、親戚から話があったんです。SEという仕事柄、プロジェクトが決まると2年~3年は仕事を辞められないんですね。ちょうどプロジェクトも一段落しタイミングも合ってか迷うことなく、すぐ決めました。やはり「家族の問題は家族で解決」するのが一番かと思いましたので。

社員とのエピソード

8年間、社長である母の元で働きました。まずは50人のスタッフを引っ張っていくためにマネージメントが必要だと感じ、社長と社員をつなぐことに徹していました。しかし、花屋の息子だというのに花のことは何も知らず、もちろん経営の知識もない私に対して、スタッフの対応は冷ややかでした。2年間は孤立していました。

今までは9割が男性というロジカルな中での仕事が一変、ここでは8割5分が女性。社員からは「仕事があるのに業績悪いって意味がわからない…」と感情的に返ってくることも多かったです。最初の3年間で3/4の社員が辞めていき、人材の確保で頭を悩ませる毎日でした。毎週ハローワークに通っていましたよ。でもそんな中でも、私を理解・サポートしてくれるスタッフがいてくれたことに感謝しています。

2代目となる決意

今までは温かくサポートしてきてくれていた母も、3年目を過ぎた辺りから厳しくなってきました。そして会社の未来の方向性についてぶつかり合うことも多くなりました。どちらの考えも間違いではないので、意見のズレがあって当然だと思うんですけどね…。ただそんなやり取りが続く日々のなかで「代わるしかない」と決心しました。

タイミングって何がタイミングなのか難しいですが、親が思う100%をやってたら、ただ親の思い通りに動いているだけなんですよね。それに何十年も社長としてやってきた経験値を超えることは到底ムリですよ。だから「本気でやりたいから、早く代わって!」って言う気持ちを伝えることが一番だと思ったんです。

地域密着 生産者に選ばれる花屋に

毎日仕入れのために、たくさんの花が届きます。会社を手伝い始めて間もない頃、それらの花がどこから送られてくるのかが気になっていました。

ふと梱包されている箱に目をやると、ほとんどが県外の住所だったんです。「長野って花の生産そんなに少ないの?」と思い調べてみると、なんと全国4位。きっと質の良い花を追求していった結果、そうなったのだと思うのですが…。でも商売というのは、「身近なところとのお付き合い」が原点だと思うんです。お客さまはもちろん、生産者の方からも「選ばれる花屋」にならなければと思っています。顔が見える販売、そして地域密着型を心掛けています。

サンクスボイス=商人欲求を叶えてあげる

店舗いくつかに分かれているので、ほかで何をやっているのかお互い見えてこないんですよね。そこで出勤した日は、日報じゃないですけど「サンクスボイス」を上げるようにしてもらっています。上げる内容は、お客さまから寄せられた声やスタッフ同士の情報共有が目的です。

年に2回は社員が集まれる場所を

小売業なので、休日も勤務時間も違います。「今日、皆で飲みに行こう!」ってできないんですよね。つまり社員みんなが集まる機会ってほとんどないんです。だから忘年会を兼ねた毎年社員旅行を企画しています。幹事を担当する人には、できるだけ参加率を高めるよう、いろんな工夫を凝らしてもらっていますよ。何するって、ただ飲むだけですけどね…。その日の夜はどんちゃん騒ぎして、社員はじめパートスタッフ、同じ空気を吸って同じ時間を共有ことを大切にしたいと思っています。

仕事とは人生のよろこびのひとつ

会社で働いている社員の平均年齢は30歳。うち8割5分が女性スタッフです。仕事って人生のよろこびのひとつだと思うんです。女性が活躍できる仕事、やりたいことが叶えられる環境、大変だけど「成長できた」と思う時間を提供してあげたいと。ただ同じ仕事を長いこと続けていると、ほかの世界も見てみたくなる時ってあるじゃないですか?そんな時は「いつでも戻ってきていいよ」と言って送り出しています。誰でもという訳にはいかないですけどね…。そして数人、出戻りで働いているスタッフもいますよ。

山崎 年起
山崎 年起
TOSHIKIYAMAZAKI
1979年長野市生まれ 立命館大学理工学部情報学科卒業 大学卒業後、東京の大手システムインテグレータに入社。大手製造業の生産管理システムの企画に携わり、若くしてプロジェクトマネージャーとして活躍する。 2006年にヌボー生花店へ入社。2014年に代表取締役社長に就任。
株式会社 ヌボー生花店

長野県長野市北尾張部715-7
TEL.026-259-0700
FAX.026-244-6583

本記事のインタビュアー

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